Story of the Dully Na Characters
ボスの名前は忘れた。
ただ、葉巻の香りといい香りのする黒い革靴を覚えている。
俺の名はグランデ。
あの時、軽い気持ちで外に出たのが全ての始まりだ。
不覚にも道に迷い、言葉が通じず、ダウンタウンをさまよう俺を助けてくれたのが、アミーゴ。やつはネズミだが、頭がいい。イタリア語と英語を話す。俗に言う、バイリンガルだ。俺は、やつを敬愛の意を込めて、アミーゴと呼んでいる。
今では仲間もできた。
ドマーニ。やつは、オスの三毛猫だ。稀有な存在らしいが、そんなこと知ったこっちゃない。それ以上に、俺にとっては無二の親友だ。俺が保健所のやつらに捕獲されそうになり、八方塞になったとき、体を張って助けてくれた。誰にでもできることじゃねぇ。感謝してるぜ。
ネロ。あいつは暗闇で隠れるのが得意だ。いつも、俺たちのために闇の中から敵を監視してくれている。
ビアンコ。あいつは、体が柔らかい。どんな狭い隙間でも入っていきやがる。
ストレイシア。彼女は、みんなの母親的な存在だ。彼女の一言は俺を超えることがある。母はすごいねぇ。
フィオレ。妹分だな。やんちゃなことをしては俺たちを困らせる。まだまだ無鉄砲なところはあるが、憎めないやつだ。みていて飽きねぇぜ。
グレージョ。こいつは頭が良くて、器用だ。こいつに任せておけば、大概のことは上手くいく。
ルナ。こいつは妹分というより、赤ちゃんだな。正直かわいくて仕方がねぇ。何でも許してしまうから、ストレイシアによく叱られるぜ。
今はこいつらと港の近くのダウンタウンに住んでいる。
勘違いするなよ。俺たちは、一見やる気がなさそうに見えるかもしれないが、すごい精鋭たちの集りだ。町の野良の連中は俺たちの秩序で守られている。
俺たちのストリート。俺たちのストーリー。いくつもの、メイクドラマがあった。これからも、ドラマを作り続けていくつもりだ。
さぁ、一緒に街に出ようぜ。